留年医学生メンタリティ

心身故障、留年、休学、療養

勝者・ホンダと敗者・僕

 僕、自動車レースのF1が大好きなんですよ。今やF1なんて大した人気もないのに、毎月2000円近く払って夜な夜なネット中継を観ている変わり者なんて僕ぐらいのものでしょう。

 ところが、今、F1がアツいんですよ。というのも、つい先週末のレースでホンダが関係しているチームが優勝したんです。これ、すごいことなんですよ。なにしろ、ホンダにとって13年ぶりですから。

 僕はホンダの大ファンですから、そりゃもう嬉しかったですよ。最初は信じられなくて、徐々に実感がわいてきたという感じでしたが。

 しかしその一方で、ネガティブな気持ちにもなってしまいました。今回はそのことについて書きたいと思います。

 と言うのも、僕は今でこそこうして医者になるための道を歩んでますけど、かつてはホンダのエンジニアになりたかったんです。小さい頃から2浪目の途中、つまりハタチになった頃まで、本気で目指してました。でも、

  • 工学部にのべ5校落ちた

  • その元凶である物理や数学の苦手を克服できなかった

  • 工学部に入ったところでホンダに就職できる保証はないことが不安だった

  • 自動車業界の未来を不安視する記事などに動揺した

などなどの理由で、工学部への進学を断念して、エンジニアになることは諦めたんです。

 その後いろいろあって医者になる道を選んだわけですけど、ある意味それはあくまで「代案」なんですよ。だから、医学部に進学したことで周囲から「すごいね」「頑張ったね」と褒めてもらえる「勝者」になりましたけど、僕の中ではあくまで僕は挫折した「敗者」なんです。

 今の進路に決めたことには何の後悔もないし、むしろ自分で決められたことを幸せかつ誇りに思ってますけど、それとは別問題として、エンジニアには未練があります。だって、挑戦してダメだったから諦めたってのならまだしも、僕はロクに挑戦もせずに逃げたんですから。工学部の入試から逃げて、そのための物理の勉強から逃げて、就職のプレッシャーやリスクから逃げて…本気で頑張ったところで実現できる夢だったかはわからないけど、とにかく僕は逃げたんです。

 だから、表彰台で涙ぐむ田辺さんというホンダのエンジニアを見ながら、嬉しい一方で、

「俺はこの人のようになりたかったんじゃないのか、俺は逃げた、本当にそれでよかったのか…」

ということが頭の中をグルグル回ってしまったんです。それゆえ喜びきれなかったところがあって。といった具合に、ホンダが勝者となってオーストリアで勝利の美酒に酔っていたその頃、僕は日本で敗者の現実に改めて直面していました。

 大学にまで進学させてもらって、それも入りたくても入れなかった人がたくさんいる国立大学の医学部で、敗者なんていうのはある意味生意気かもしれません。でも、捨ててきた夢がある以上、僕も敗者なんです。卑屈かもしれないけど、勝者と驕るよりはマシでしょってことで、大目に見てください。そういう医学生も多いですからね…

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